2013 おもいで銀行 受賞者・作発表

平成25年度 おもいで銀行


大賞  宮崎雅訓 様 (埼玉県)

 若狭心とは おもてなし そのものである。独りの旅人にも本尊を開けてくれる鍵、波音に驚きながらも、低く飛び落ち着く鴛鴦(おしどり)、人と自然にも安 らぎがある。おもてなしの心とは、最初の言葉からである。しかし、若狭心は終わりの締め(しめ)がよい。というより、タイミングが絶妙である。旅心をくす ぐりつつも、再度来たくなる別れがある。 漁火(いさりび)も狐火(きつねび)も、海に山に導かれし旅路がある。その路を心ゆくままに旅し、温かき心と接する、ああこれが若狭路なのか。 御食国(みけつくに)に食し、病める五臓六腑(ごぞうろっぷ)も元に戻りつつある。若狭路の旅の思い出をどこに貯めようかと迷わせる冬の日に。



特別賞  日下部純子 様 (京都府)

 「私達、女将の会」つくって観光PRやらおもてなしのあり方等々をみんなで考えて実行してますのや—-.  と言いながらお風呂の湯加減を自分の手で試しながら「どうぞ ごゆっくり」と笑顔を見せてくれた小浜の女将さんの思い出が忘れられずに再び小浜を訪ねまし た。 朝の連続ドラマの「ちりとてちん」の舞台にもなった青い海と緑の山々の小浜。「ふるさと」の歌がぴったりの美しい町です。 今日はかにをいっぱい食べさせてもらって子供や孫の笑い声に囲まれた私共夫婦の至福の時でした。 帰りに買った焼鯖とぬり箸を小浜のみなさんの温かいぬくもりとして心をいっぱい いただいて帰ります。女でしか感じとれない女将さん達のおもてなしの心はきっと小浜の町で花咲き私達が再び訪れたい小浜の町になると思います。



特別賞  ペンネーム MIZKO 様 (長野県)

 夫婦の会話が少なくなってしまったこの頃、突然思い立った旅ではありますが、行きあたりバッタリでたどりついたのが この宿でした。 どうするべきか話し合ってみても、話はどうどうめぐり・・・ そして、この「おもいで銀行」をみて、ふと「この話をとりあえず一年間この銀行に預けてみよう」という結論になりました。 来年の今頃二人揃って、この地を訪れることができたなら、それはおもいで銀行のおかげだったといえる、ちょっとイイ話になるのでしょう。



特別賞  ペンネーム オイマ 様  (大阪府)

 “若狭路”なんと響きのよい旅心を誘う言葉でしょう。私は、いわゆる「アンノン族」のはしりの世代。女子のひとり旅なんて、めずらしくなくなり始めた頃です。 私が初めて友人と「旅行」したのは、まさにここ小浜なんです。ユースホステルに泊まりお寺めぐりや若狭塗の見学をしました。 今回は数十年来の夢であったお水送りの松明行列に参加することができました。旅の醍醐味である「そこにいる」=体感することを十分に楽しみました。何度訪れても又訪れたくなる若狭路です。



特別賞  ペンネーム ゆり 様 (大阪府)

 若狭に4年前 初めて8月1日の花火を見ました。 主人は前から、今まで見た花火の中で若狭が一番いいよって言っていたのですが、私はやっぱり大阪のPL花火や淀川の花火と思っていたのですが、初めて目 の前で見てすごく感動をしました。今まで生きてきた中で一番最高の花火で、4年前から毎年8月1日には、海水浴と花火を楽しみにしてます。今年は花椿のホ テルの窓から目の前いっぱいに花火が上がり、今までにない幸せで贅沢な家族だけで見ていて最高でした。これからも美味しい物を食べに若狭に来たいと思いま す。 今年は一番最高な若狭でした。又明日から来年の8月1日まで仕事や色々な事に頑張って、来年又最高な若狭にこれるように・・・良い思い出ありがとう。



特別賞  ペンネーム アップルハート 様 (京都市)

 暑 ~い8月、若狭小浜にやってきました。「ちりとてちん」で小浜を知り、どんな街なのか行ってみたいと以前から思っていたのです。数年前に関東から京都の町 中に転居し、自宅近くのスーパーで小浜湾直送の魚を毎日 目にするようになりました。夕食に小浜の天然物のお刺身をいただくのが、夫と私の至福のひと時になっています。 今回、松尾寺参拝のあと小浜線に乗り、途中目にした若狭湾、青い海を見て“まあ きれい!”と思わず心の中で叫びました。小浜駅に近づくと、列車の窓か らはお寺やお墓がいくつも見え、どうしてこんなに たくさんのお寺があるのかしらと思いました。ホテル到着後、若狭湾の美しい海岸を海水浴をしている子供 達を見ながら常高寺まで散歩しました。私が栖雲寺あたりでキョロキョロしていると、腰のまがったおばあ様が声をかけてくださり、丁寧に道順を教えてくれま した。お初ゆかりの常高寺で歴史を感じ、次は三丁町に行こうと歩いていたら偶然にも先程のおばあちゃんと再会し、二人で丹後街道をおしゃべりしながら、 ゆっくりと歩きました。おばあちゃんは、この辺りは昔はもっとにぎやかだったことや、しゅうと様から聞いた昔の街道の様子など話してくださいました。三丁 町への行き方も再び丁寧に教えてくださり、私はとても暖かな気持ちになりました。この旅行中、小浜で出会った人達は皆、人に対して親切で、穏やかで、気持 ちのよい接し方をしてくれるというふうに感じました。おかげで私はとても楽しい旅をすることができました。蘇洞門めぐりも本当にすばらしく、よい思い出に なりました。次回はぜひ娘や孫もいっしょに皆で来てみたい。



特別賞  ペンネーム きっこ 様 (大阪府)

 高校卒業後、ふるさと小浜を離れて43年になる。大阪での暮らしの方がはるかに長くなった。生まれ育った家がなくなり、孫を連れて帰省する娘を迎えてくれ る母自身も小浜を離れ、大阪と丹後でそれぞれ十年以上ずつ過ごした後、三年前85歳で亡くなった。今、ふるさと小浜と私をつなぐものは、母の眠る発心寺 と、母の実家に暮らす伯母と、帰る度に笑顔で会いに来てくれる友がひとりだけになった。 小浜を離れてから「発心寺うら盆会墓詣り」だけは必ず出かけた母に習い、姉妹三人が年一度小浜に集う。帰る家はないけれど、駅前のホテルに一泊し、海の 幸と小浜弁に癒される・・・。子育てが一段落した姉妹三人に極上の小浜でのひとときは、母がプレゼントしてくれたのだと思っている。年月がたち、知りつく したはずの小浜の町並もどんどんかわって来ている。でも、ふるさとを愛する地元の人達のおかげで、小浜はいつまでも“ふるさと小浜”としてお茶々、お初、 お江さながらの私達三姉妹を迎えてくれることと信じている。この先何があっても蝉しぐれの中、汗びっしょりで母の墓前に立つ・・・うら盆会お墓まいりだけ は必ず出かけて来ようと思う。